仮想通貨とは?
仮想通貨といわれると、海外で作られているイメージがあるかもしれません。しかし中には日本発のものもあります。その中でも代表的なコイン、モナコイン。モナコインにはどのような特徴があるか、将来性が期待できるかについて詳しく解説していきます。
モナコインとは2014年1月1日からスタートした仮想通貨です。数ある仮想通貨の中でも珍しく、日本発である点が大きな特徴です。ミスターワタナベ氏という人が2ちゃんねるのソフトウエア掲示板で作ったとされています。2ちゃんねるで作られたというそのいきさつから、「遊びコイン」「悪ふざけコイン」と呼ぶ向きもあります。
しかしコインマーケットキャンプというところのランキングでは85位というポジションを獲得しており、合計1,000種類もあると言われている仮想通貨の中でも上位10%に食い込む地位を獲得しているので、信頼度の高いコインといえます。
単位は「MONA」。総発行枚数は1億枚を超えています。仮想通貨でも最も時価総額が高いといわれるビットコインと比較すると、5倍近い枚数を発行する計算です。
モナコインの特徴として、SegWitを導入した世界で初めての仮想通貨である点があげられます。2017年3月から導入していますが、1ブロックに格納できる取引量を高められます。そのうえで取引データにおける改ざん対策も同時にできる技術のことです。
ビットコインはかつてトランザクション展性という脆弱性を抱えていました。その解決策として開発されたのが、このSegWitです。取引データの署名をハッカーによって書き換えられることをなくす技術ともいえます。SegWitを活用することで、送金の遅延やそれに伴う手数料の高騰などを防げるといわれています。
モナコインはそもそも、ライトコインをベースにしています。ライトコインの特徴である送金時間の短さを引き継いでいます。マイニングと呼ばれる計算作業によって取引データがブロックというところに格納されないと、1つの取引は完了扱いにはなりません。
ビットコインの場合、この手続きが完了するまで平均するとおよそ10分はかかるといわれています。しかしモナコインの場合、およそ1分30秒もあれば、手続きが完了します。またモデルにしたライトコインの約2分30秒と比較しても早いです。仮想通貨の中でも屈指のスピードですから、より決算向きの仮想通貨として注目されています。
モナコインの特徴として、対DCR間のアトミックスワップに成功した点にも注目です。ですが、このように言われてもピンとこない方も多いでしょう。
アトミックスワップとは、取引所などのような第三者を介さずに仮想通貨の交換ができる仕組みのことを指します。数ある仮想通貨の中でも、この技術の導入に成功しているのはビットコインやライトコインなど一部の通貨に限られます。第三者を介さずに直接のやり取りをするとなると、相手が持ち逃げしてしまうリスクがどうしても付きまといます。
しかし、この技術があれば、仮想通貨の交換をする際にそれぞれが持っている秘密情報や署名が必要になり、もし秘密情報が公開されずに一定の時間が経過すると、全額が返金されるのです。このため持ち逃げの被害に遭うなどのリスクが回避できるのです。
先ほども紹介したように、モナコインは2ちゃんねるで開発されました。このため、親しみを感じているユーザーが特に日本国内で多い点もほかの仮想通貨にはないユニークなところです。その影響もあって、コミケ会場や漫画・アニメなどのファンブースでモナコインによる決済が進められています。
また「モナコインちゃん」という少女キャラクターも登場しました。動画サイトでもこのキャラクターは閲覧できます。このように一部の人たちの間で熱烈な支持を受けている仮想通貨です。このような仮想通貨は、ほかにはなかなかみられない現象といえます。
モナコインの成り立ちは、とても異質ですが、その中身についてはかなりの本格派といえます。SegWitを世界で初めて導入するなど技術的に優れた部分もあります。
まだ世界的にはマイナーな通貨ではありますが、逆に言えばまだ伸びしろがあるコインともいえます。