仮想通貨とは?
一般の人が仮想通貨を利用しようとしても、設備投資が必要だったり、手順や報酬の受け取り方が複雑だったりと、なかなか簡単にいかないこともあります。ステラはそういった問題を解消し、個人でも簡単に利用できることを目指して作られている仮想通貨です。
ステラが開発されたのは2014円7月です。リップルコインを元にして開発されました。通貨単位は2015年にアップグレードする前はSTRでしたが、アップグレード後はXLMになっています。ステラの開発に携わったジェド・マケーレブ氏は、ビットコイン取引所「Mt.Gox」の創始者で、リップルコインの開発者です。
ステラとリップルの大きな違いは、その対象です。リップルの場合は、銀行などの金融機関や大手企業の利用を想定して開発されたコインですが、ステラは個人の利用を目的として開発されています。海外への知り合いへの送金や、パソコンやスマホで海外サイトを利用した買い物など、海外の金融機関での決済を目的に利用しやすいのが特徴です。取り扱い金額は少額になるため、決済速度も速いです。
発行枚数の違いは、価格の安定に大きく影響します。リップルの発行上限は1,000億XRPと決まっていて、それ以上増えることはありません。さらにリップルは取引をするたびに減少していくため、流通する量は減っていく一方です。
ステラは最初にXLM発行された跡も、1年ごとに1%ずつ増加していきます。また、開発チームはステラの保有枚数を5%しか保有していないのです。リップルは全体の25%を保有しているのに比べて、通貨の流通はしやすいと言えるでしょう。発行枚数も多く、価格の安定が期待できます。
ステラのアカウントを作成する際には、Facebookの認証が求められます。これも価格の高騰を防ぐ対策の一つです。中国ではFacebookの利用が禁止されているため、中国の利用者の急増を抑えるためです。2013年にビットコインが高騰したのは、中国で急激に利用者が増えたため、と考えられています。そういった背景から、アカウントの作成時にFacebookの認証が必要とされています。
Facebookの認証とメールアドレス認証ができれば、誰でもステラのアカウントを作成することができます。ステラのオフィシャルサイトから登録を行うようにしましょう。フィッシングメール等には注意が必要です。
リップルが採用しているXRP Ledger consensusというアルゴリズムは、ブロックの承認者がブロックを管理・記録するシステムです。条件には80%以上の承認が必要で、合意が80%以上得られない場合は、ブロックチェーンが分岐してしまうのです。リップルではこの点を課題としていました。
ステラではその問題点を改善した独自のプロトコルを採用しています。それがXRP Ledger を改良したSCPです。SCPでは、80%以上の承認の合意が得られなくても合意が行われ、ブロックチェーンの分岐もない、というシステムです。
大手企業や金融機関との連携は、仮想通貨の価値を高めることにつながります。ステラはフランスのパリに本社を置く免許送金業者であるTEMPOで活用されています。ユーザーは電話や電気、水道、健康保険などを、国境を越えてスムーズになおかつ低コストで支払うことができるのです。また、世界最大と言われる金融コンサルティング会社の一つであるDeLoitteとも提携したり、ナイジェリアの通信事業者がステラを採用したりするなど、利便性を高めています。
特にナイジェリアなどの東南アジアでは固定通信網の整備が充分ではありません。銀行も家の近くにあるとは限らず、送金をするのは容易なことではないのです。
結果、スマホで送金をするという手段が多く使われています。そこで利用されるのがステラです。ナイジェリアの通史事業者がステラを採用し、ナイジェリアの複数の通信事業者を接続し、モバイルマネープラットフォームを構築しています。送金が非常に便利になるということです。
さらにフィリピンでも、銀行口座を持っていない場合でも、ステラを利用して送金を簡単にできるよう、試験が行われています。このような大手企業や金融機関との連携は、ステラの価値を高め、さらに人気を呼ぶことになります。
ステラの強みはさまざまな通貨を送金できることです。送金機能が充実しているため、送金時間もかからず、手続きもほとんど必要ありません。操作も難しくないため、使いやすいのもメリットです。
さらに発行量も多く、大きな価格変動がないよう、Facebookでの認証など、さまざまな対策を取っていることで安心して利用できる点も魅力です。ステラを利用することで、国際送金のためにわざわざ時間を作り銀行に行って、送金の手続きをする必要がなくなります。銀行では待ち時間がかかることも多いです。手数料も安く、待ち時間などのストレスもなくなり、到着も速い、という点は、非常に便利に感じられるでしょう。