仮想通貨とは?
仮想通貨について調べていると、「仮想通貨とFXって…?」と気になる方もいるでしょう。どちらも同じようなチャートで、安いときに買って高くなったら売るという事で利益を発生させます。ではいったい、どのあたりに違いがあるのでしょうか。それとも、違いはないと理解しておいても良いものなのでしょうか。仮想通貨とFXの違いについて、ご紹介します。
FXとは、「Foreign Exchange」の頭文字をとって作られたもの。日本語で表すと、外国為替証拠金取引という意味合いになります。証拠金を入金して、外国為替の仕組みを使って差益収入を狙うというシステムです。仮想通貨よりもはるか前からあるため、こちらの方が馴染み深いという方も少なくないでしょう。
基本的には、日本円と外貨の差益を狙う形になります。ドル・ユーロ・ポンド・オーストラリアドルなどとの組み合わせが代表的であり、そのときどきの市場における相場変動が重要な鍵となっています。円ドルのペアが特に有名ですが、ユーロやポンドは相場変動がより激しく、ハイリスクハイリターン派に人気です。特にポンドは、負けたときのダメージも大きいことから、殺人通貨などと表現されることもあるほどです。
またもう一点、忘れてはならないのがレバレッジの存在です。より少ない必要証拠金で大きな投資が可能となるシステムで、FXの醍醐味といっても過言ではありません。2018年上旬現在、最大25倍が設定可能ですが、リスクの大きさから、今後10倍まで下げられるのではという予想がたてられています。
仮想通貨は、その名の通り仮想通貨における相場変動で差益を狙う投資です。そのため、FXとの違いとしてまずひとつに対象が仮想通貨か外貨かという点が挙げられます。しかし、通貨に違いがあるからといって仮想通貨とFXがまったく無関係かといえば、そうでもありません。
仮想通貨取引所について調べていくと、仮想通貨にもまた、FXシステムは一部存在しています。「FX」という名称を直接的に使用している取引所すらあるほどです。主には、ビットフライヤーの「bitflyer lightning FX」や、Zaifの「Air FX」などが代表的です。とはいえ、もちろん対象が外貨になるわけでもありません。仮想通貨にレバレッジをかけて取引できるシステムを、FXと表現しているのです。
差益で利益を狙う、レバレッジをかけることができる場合もある、チャートが存在するといった特徴が伴うため、基本的に仮想通貨とFXは、同じようなニュアンスで捉えておいても問題ないでしょう。ただ、リスクヘッジ的な面においては、違いをしっかり理解しておくべきでもあります。次項において、その点を詳しく掘り下げていきます。
仮想通貨とFXの大きな違いとしては、たとえばボラティリティの大きさが挙げられます。いわゆる、相場変動の激しさです。両者とも相場変動によって差益を狙う投資であるため、魅力のひとつでもありますが、反面リスクにおいてもその分高まります。それこそ、状況によっては殺人通貨ことポンド円ペアの比でないほどです。一攫千金への期待がもてる一方、大損害を被る可能性も高いので、レバレッジは安易にかけ過ぎるべきではありません。
また、外貨などの法定通貨が実物を伴うお金である一方、仮想通貨はデータであるという違いも覚えておくべきです。これにより発生するデメリットが、取引所におけるサーバー負荷です。FXであれば、外貨の相場情報が主に扱われますが、仮想通貨では通貨それぞれにおける膨大なデータが多量に行き来します。これに伴い、比較的システムエラーやサーバーダウンの可能性が高いという違いも。一瞬の注文が勝敗を左右する通貨取引においては、結構なデメリットといえるでしょう。FXと同じような感覚で取引していると、思わぬマイナスが発生してしまうかもしれません。
世界中にさまざまな通貨が存在するため、FXにおける通貨ペアも多数みられます。取引所によって異なりますが、マイナーな通貨をも扱えるところであれば数十にものぼるほどです。ですが、仮想通貨の多様さを考えると、それでもなお少なく感じられるでしょう。
仮想通貨は、数十どころか、数百単位で存在しています。国内取引所に関しては多くても10前後といったところですが、マイナーなアルトコイン、草コインも扱う海外取引所ともなれば、300、400と扱っているところすらあるほどです。投資対象が多様という点もまた、重要な違いでしょう。
FXは、外国為替証拠金取引を表す言葉です。対象が仮想通貨でなく外貨であるという点に、大きな違いがあります。その他、リスクや通貨種類の多さなども、違いに感じられるでしょう。しかし上記のように、似たような点も少なくないのが実際のところです。あまり特別視し過ぎることなく、リスク面だけ気を付けながら気兼ねなく始めてみてはいかがでしょうか。