仮想通貨とは?
仮想通貨業界が盛り上がっている昨今、国内には既に複数の仮想通貨取引所が存在しています。
ビットフライヤーは、そんな仮想通貨取引所の一つであり、ビットコインの出来高が国内最大級の大手取引所でもあります。
今回は、ビットフライヤーの取引所としての特徴と、評判について解説します。
目次
ビットフライヤーは2014年より仮想通貨取引所のサービスを始めた取引所で、ビットコインの知名度がまだそれほど高くない時期より運営を開始した古参の取引所でもあります。
国内での知名度は非常に高く、仮想通貨の出来高のみならず、登録しているユーザー数に関しても国内でトップレベルです。
ビットフライヤーでは、仮想通貨の現物取引のみならず、ビットコインFXやビットコインの先物取引などのサービスも提供しています。
取り扱っている仮想通貨の種類は、ビットコインやイーサリアム、イーサリアムクラシック、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、モナコイン、リスクなどがあります。
金融庁より認可を受けている正式な取引所で、リスクなどの他の取引所が取り扱っていないアルトコインが上場しているなどの特徴があります。
ユーザー数が多く、ビットコインの流動性が高い取引所ということもあってか、板取引におけるビットコインのスプレッドは非常に狭いです。
特にビットコインFXのスプレッドともなると、1円にまで縮小されることがあります。現物取引と違い、FXは売買手数料が無料のため、スプレッドが圧倒的に狭いビットフライヤーはどこよりも低コストなビットコインFXができる取引所となります。
国内最大手で、ユーザー数も多い取引所のため、ビットフライヤーに対してある程度の悪評が出るのは仕方がないことかもしれません。中には、ほとんど言いがかりに近い評判があるのも事実です。
ただし、ビットフライヤーの評判の中には、利用者として看過できない悪評もあるため、必ずしも全てが言いがかりというわけではありません。
ここ最近においてビットフライヤーの評判を下げている要因の一つとして、まずSFDがあります。
SFDとは、ビットフライヤー独自の制度のことで、ビットコインの現物取引の価格とFXの価格との乖離是正を目的に作られた制度です。
以前より、ビットフライヤーでは、現物取引とFXとでビットコインの価格に乖離があるということで問題視されていました。
取引が加熱すると、価格乖離率が10%を超えることも多く、不安定な状況が続いていました。
その価格乖離を是正するために、ビットフライヤーでは価格乖離が発生した場合、価格を乖離させる方向に注文をした取引に対してSFDと呼ばれる手数料を徴収するという制度を始めました。
SFDが出来た当初、価格乖離を是正する方向に注文をした場合に限り、SFDがもらえるという制度だったのですが、このSFDがもらえるという特徴を利用したボットの登場により、トラブルが発生しました。
というのも、一部のユーザーがビットコインFXの価格をわざと釣り上げ、SFDの価格がもらえるところまできたら大量の売りを入れて、SFDを稼ぐという行為を始めたからです。
この方法を実践すれば、ビットコインの値動きに関係なく、SFDだけで稼ぐことができるということで、SFDを稼ぐためのボットが出現したのです。
SFDができた当初、明らかに不自然な値動きが散見されたということもあってか、ビットフライヤーはその後、急いでSFDを修正し、反対方向に売買をしても利益がもらい辛い状況へと仕様を変更しました。
その結果、現在のビットフライヤーは、ちょっとでも価格乖離が発生すると、SFDが発生して高額の手数料が取られるという状況に変貌しました。
以前までは無料で取引できたビットコインFXが、SFDが出来たせいで有料になる恐れがあるということで、ユーザーからの評判がここに来て一気に下がりました。
SFDに関する評判はとても悪く、ユーザーからの評価を下げる一因となっています。
国内でも最大級の取引所であるビットフライヤーですが、将来的にはその評価も失墜するかもしれません。
というのも、2018年6月より、ビットフライヤーはユーザーの新規アカウント作成を一時停止しているからです。
この措置が解消される見込みは立っておらず、現在のところ、ビットフライヤーは新規登録ができない状況が続いています。
これと似たような状況にいる取引所というと、ネム流出事件が起こったコインチェックぐらいです。
なぜこのような状況に陥ったのかというと、それはビットフライヤーが金融庁より業務改善命令を受けたからです。
ビットフライヤーは、以前にも金融庁より業務改善命令を受けたことがあるのですが、今回の業務改善命令は非常に重い内容だったようで、それを理由に新規登録の一時停止を発表しました。
さらに、これ以降より、ビットフライヤーでは本人確認再点検を実施したのですが、これがユーザーからの評判をさらに下げる要因となりました。
ビットフライヤーは、業務改善命令をキッカケに、登録のプロセスに不備のあるユーザーに対して本人確認のプロセスを実施したのですが、そのせいで取引を強制的に停止されたというユーザーがいたようで、それが原因となって評判を落とすことになりました。
ユーザー側からすれば、言われた通りに手続きをし、登録したにも関わらず、取引所側の勝手な言い分のせいで強引に取引を停止させられたわけですから、憤って当然でしょう。
特に、ビットコインFXのポジションをまだ決済できていない状況でいきなり取引を停止させられたユーザーからすれば、いつ価格変動に巻き込まれて大損するかわからない状況に立たされただけに、その怒りは言葉では言い表せないものがあるでしょう。
ビットフライヤーにも言い分はあるのでしょうが、ここ最近においてユーザーを蔑ろにするような行動が多く、それが評判を下げる一因として働いています。
ビットフライヤーの一連の不祥事を除き、取引所としての評判はどうなのでしょうか?
ビットフライヤーは、流動性の高い取引所ということもあってか、板取引であっても約定力のある取引所として、一定の評価を受けています。
FXのレバレッジに関しても最大15倍とそこそこ高く、ハイリスクハイリターンな取引がしやすいです。
アルトコインの銘柄もそれなりに多く、リスクなど他では扱っていない通貨があるなどの優位性もあります。
ただ、ユーザーが多すぎるということもあってか、サーバーが時々不安定になるという点が評判を下げるマイナス要因として働いています。
特に深夜頃になると、サーバーが不安定になりやすく、注文が入り難くなることが多いです。もしも取引中に画面が止まるなど、サーバーが不安定な状態になったら、一旦取引を停止し、サーバーが安定化するまで待った方が無難でしょう。
ビットフライヤーは2018年7月に、作為的相場形成や相場操縦行為などを行っているアカウントに対して、アカウント凍結をするとアナウンスしました。
これはSFDを発端に起きたSFDボットによる取引などを念頭にした措置なのでしょうが、それに対してユーザーからの不満が燻っています。
確かにSFDボットは褒められた行為ではないのですが、そもそもSFDというユーザーにとってメリットがない制度を作ったビットフライヤー側に問題があるのではないのかと考えるユーザーも多く、かえって反感を強めている状況となっています。
かといって、ボットの横行を放置するわけにもいかないので、今回の処置は批判されたとしても、敢行するべき措置だということで評価するべき事でしょう。
ビットフライヤーは2018年以降、評判が悪くなっています。ただそれは取引所としての評価よりも、運営所としての評価が悪いことが要因でしょう。
SDFや新規アカウントの停止などの出来事がキッカケとなり、ビットフライヤーに対する不満を覚えるユーザーは多くいるでしょう。ただ、取引所としてはどうなのでしょうか?
ビットフライヤーは未だビットコインの流通量がトップクラスの取引所です。スプレッドが狭く、低コストな取引ができる取引所であることに違いはありません。
取引所としては評価できるところは多々あります。ただ今後、ビットフライヤーが運営所としての責任を果たせないと、その評価も落ちかねません。
ビットフライヤーは、現在が正念場なのでしょう。今ここでユーザーと真摯に向き合い、より価値のあるサービスを提供するように努めて行動をしないと、さらに評判が落ちる可能性があります。